おはようございます。
世の中には無数の金融商品が存在し、しかも毎年新しい商品が次々と登場します。
その中には魅力的な商品もあるのですが、いつも買う前に一度冷静になり、
「この商品って、本当に20年後にVTやVOOに勝てるのかな?」
と考えることにしています。
世の中には「一見良さそうに見える」投資商品は無数にあるんだけど、
冷静になって「これ20年後にVTやVOOに勝てるんかな?」って考えると、
「コスト差まで考えると無理やな」ってなるんですよね。ここで「今これ買ったら誰でも爆益じゃん。投資なんて簡単、わーい!」ってなると退場します。
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) April 13, 2024
買う前に一度立ち止まって冷静に考えると、大半の商品が「コスト差まで考えると無理だな」という結論に至ります。
そして、結局はVTやVOO、VTIといった王道のETFを積み上げることになるのです。
今のところそれで十分に資産形成ができていますので、王道かつ伝統的な商品はやはり強いということなのでしょう。
20年後にeMAXIS SlimオルカンやS&P500、VTやVOOに勝てる金融商品はあるのか?コスト差まで考えるとほぼ無理です。
「今これ買ったら誰でも儲かりそう」と感じたら絶対にやめておこう
長年投資をやっていると、「今これを買ったら誰でも簡単に儲かるんじゃないか?」と感じさせる魅力的な銘柄に何度も出会います。
ところが、実際には私たち個人投資家がその銘柄に投資しようと考えるタイミングが株価のピークであることが多く、大半の人は損をしてしまいます。
「めちゃくちゃ良さそうに見えるんだけど、実は旬をすでに過ぎている銘柄」を掴まされてしまうんですね。
早めに損切りできれば大怪我には至りませんが、多くの方は「このまま待っていれば必ず復活するはず」と根拠のない期待を抱え、損失を拡大してしまいます。
そもそも、私たち素人が思いつくような投資先は、プロなら誰でも先に思いついているはずです。
冷静になって考えてみれば、投資界に特別な情報源も人脈も持たない素人のところに、「買ったら誰でも儲かる」ような美味しい話が回ってくるはずがないのです。
詳しくは以下の記事も参考にしてください。
VTやVTIなど、世界最高の金融商品の手数料が最安レベルというバグを利用しよう
一方で、VTやVTIなどのインデックスファンドは大変地味な存在であり、「これを買ったら一発で大金持ちになれる」と考える人は一人もいません。
ところが、実際にはシャープレシオ、つまり「リスクに見合ったリターンを提供してくれるか」という観点で見ると、VTやVTIより優れた金融商品はほとんどありません。
このように、VTやVTIはリスクとリターンのバランスに優れた最強の金融商品であるにも関わらず、なんと手数料は業界最安レベルなのです。
VTIの経費率は0.03%、VTの経費率は0.07%ですから文句のつけようがありませんね。
シャープレシオについての詳しい解説は以下の記事を参考にしてください。
eMAXIS SlimオルカンやS&P500など、主要な投資信託のシャープレシオはこちらから調べることができます。
私たち個人投資家の資産形成にとって、「世界最高の金融商品の手数料が世界最安レベル」というバグは強い味方であり、大歓迎です。
こういう超優良商品だけにひたすら投資し続ければ、投資で負ける確率を限りなくゼロに近づけることができます。
個人投資家は「負けない投資」を目指す必要がある
私たち個人投資家にとって重要なのは、「一発で大金持ちになりたい」という欲とどのように戦うかです。
プロの機関投資家は、常に結果を求められるプレッシャーのかかる厳しい立場に置かれていますが、私たち個人投資家はそうではありません。
本来であれば、10年〜20年かけてゆっくりと株式投資に取り組み、華々しい成果が出なくても、毎日の生活が何不自由なく過ごせるだけの資産が築ければ十分なはずです。
ところが、SNSなどで華々しい成果を出している人の報告を毎日のように目にしていると、「自分にもできるのでは?」という欲が出てきます。
実際には、ハイリターンな投資は例外なく超ハイリスクなので、大半の方は損失を抱えて退場する羽目になります。
インデックスファンドの生みの親であるジョン・C・ボーグルが「航路を守れ」と言っているように、私たち個人投資家は自分の投資方針をぶれずに長く続けることが重要です。
まとめ
毎年次から次へと新しい金融商品が登場し、その中には魅力的に見える商品も多数あります。
しかし、買う前に「本当にこの商品は20年後にVTやVOOに勝てるのか?」と立ち止まって考えると、大半はVTやVOOでいいかとなるはずです。
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私はフルインベストメントに近い状態をずっと続けていますが、意外に快適なので、そのメリット・デメリットをご紹介します。
あれもこれも様々なファンドを思いつくままに買っている人がいますが、あまり意味はないですね。
本当に優れた商品1つか2つに集中投資すれば十分です。
インデックス投資が狙う「市場平均」というのは実はものすごく優秀です。
自前でポートフォリオを組んで20年後に勝てる確率は非常に低いでしょう。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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