朝6時電話が鳴る。こころもち一呼吸おいて、
「おはようございます。どうされました?」
「先生、あの、、、朝早くからゴメンナサイ。
えっと、、、、あ、○○町の○○の娘です。」
これですべてがわかる。
お母様に何か症状が出てて、一晩中、
我慢して、田中の睡眠にも配慮されて、
やっとの朝を待って、お電話された声だ。
お薬の指示をして、まずは「やってみます。」とのこと。
ちょっと、やっぱり気になったので訪問時間を少し早めて、
さっき訪問してきた。お薬も上手に合っていたのだが。
で、やっぱりわかったのは、田中への配慮が後手になってる。
この後手が、居たいお家を諦めることにつながってしまう。
家に居ることを諦めるに至る手前の、夜間の呼吸困難感。
それと、娘さんの心の中の溢れ出る葛藤。
何もかも一生懸命で一人でやってきたお母様の事だけなら、
家に居させてあげたいんだけど、、、、夜中、
あんな風に、咳と息苦しさが出てるのを見てるのが不安で、
その一方で、まだまだ手のかかる自分の子供のお世話の事考えると、
ちゃんと夜寝てないと自分の心と体がもつのだろうかと言う不安と、
「先生、わたし、やっぱり、イライラしちゃってたのかも、、
息子に、ワンちゃんのお世話くらいやってよ!って、
おこっちゃって、、、、あ~あ~って、悲しい気持ち。
でも、先生来てくれて、お薬飲んで、抱き枕で横向きに。
で、こんなにもスヤスヤなお母さん。あ~夜中に、気にせんと、
先生に、訊いたら良かった。次は、お電話しますね。
先生はお昼間に寝てるってお話も聴けたし、夜は気にせず、
お電話しますね。こんな風なら、もう少し家でやってみます。」
夜間、電話に出るために、田中はお昼寝沢山してること。
僕らのチームは、田中の夜の電話対応の為のお昼寝の為に、
チームみんなでサポートして昼間の在宅医療を動かしてるから、
深夜のお電話であってもお風呂の時以外全然、大丈夫なこと。
ここから、あと1~2週のところに、なっていること。
それでも、娘さんがやっぱり苦しくって病院ホスピスの利用も、
田中とちゃんと連携の出来ているホスピス病院だから、
すぐに入院も可能であること。そして、そんな苦しみについての、
お電話だって、深夜にかけてきてくれても良いですよってこと。
お伝えして、やっと、笑顔になってきたお母さんと娘さんに、
「また明日のぞきますね。夜も遠慮なくね。おやすみなさい。」
って言って、お家を後にした。このブログ書いたら、ちょっとお昼寝しよ。
ファーストコールを取る僕らの生業。
僕らのチームは、このファーストコールに、
チームの総力を懸けています。
ファーストコールが鳴る日。
決まってこの曲が頭の中で鳴る。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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