「がんはうつる」

今から10年くらい前だっただろうか

「がんはうつる」

という話をしているひとがいて
驚いたことがある

いや、実際、
そんな話は珍しくはなかったようだ

  ちなみに私が聞いた話では、
  お姉さんが乳がん

  お姉さんは温泉が好きだったが、
  乳がんの手術後、妹さんが、

  「乳がんがうつるから
   温泉には入らないで」

  と言ったそう

“10年前”というと、
すでにがん医療は進み、
がんへの知識や意識も高まっていた

正直、

「未だにこんなふうに
 思っているひとがいるんだ...」

と、思うと同時に、

「世間のがん患者への目は
 偏見だらけなんだな」

そう感じた

が、それはなにも
10年前の話だけではなく、
この時代に、
そんな誤った知識を持ったひとたちが
まだいるようで...

先日、小耳に挟んだのは、
子どもたちの差別

「がんはうつるから
 がん患者には近づかない」

...というものだった

そんな現実があることに衝撃を受けた

その裏には、
親の存在があるのだろうか

「あの子はがんだから
 近づいたらダメだよ」

「あの子の親はがんだから
 仲良くしちゃダメよ」

そんなふうに自分の子どもに
囁いているのが目に浮かんだ

今、学校では
『がん教育』がおこなわれている

  小学校は2020年度から、
  中学校は2021年度から、
  高校は2022年度から
  必修化されている

内容としては、

“がん”という病がどういうものなのか、
がんの原因はなんなのか

がんにならないためには、
どのような生活習慣をおくればいいのか
(食事・運動・喫煙・飲酒など)

がん検診の大切さ

そして、健康や命の大切さなどだ

その中には、

“がんと向き合っている人たちへの
 理解を深める“

というものがある

これ、私たちがん経験者が
一番求めているもの

「がんだから」と、
差別や偏見があってはならない

今の子どもたちが
『がんの授業』を通して得た知識を
おとなになっても忘れないでほしい

そして今のおとなたちに
しっかり伝えていってほしい

私ががんになった頃より
今は遥かに社会的な偏見は減っている

それでも未だに根深い、
“がん”という理不尽な蔑視

「日本人の2人に1人が
 生涯のうちなにかしらのがんにかかる」

そう言われているのに

  厳密には、“1.713人に1人”?
  (詳細はきのうのブログへ)

誰が罹ってもおかしくないのに

その闇はきっと、
昔は“死の病”だったからなのだろうか

“死の病”は、なぜ蔑視や差別、
偏見を受けなければならないのか

「がんはうつる」――

そんなことを
誰が言いはじめたのだろう

都市伝説にもならない話である

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Source: りかこの乳がん体験記

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