今日は台風並みの強風
時々、吹雪となる悪天候
「今日じゃなくてよかった...」
そう
きのうは、
私が乳がんでお世話になった病院で
『市民公開講座』があった
平日ということで、夜の時間帯
医師や看護師さん、
そしてスタッフの方たちは
勤務が終わってからの開催
大変だと思う
そしてありがたい
私はというと、
少し早めの夕食を掻っ込み、
バタバタと家を出る
今回の講座は、
①若い世代(AYA世代)の妊孕性
②がん治療による外見変化
~アピアランスケア~
③がんになっても働き続ける
~就労支援~
①若い世代(AYA世代)の妊孕性
“AYA世代”とは――
Adolescent and Young Adult
(思春期・若年成人)の
頭文字をとった言葉で
15歳~30歳代の世代を言う
“AYA世代”という言葉は、2018年、
『第3期がん対策推進基本計画』から
使われるようになった
(この計画では、
AYA世代のがんに対する診療体制や
多様なニーズに応じた情報提供・
相談支援・就労支援の推進が
盛り込まれている)
がん全体の約2%で、
年間約2万人が罹っている
AYA世代に多いがんは、
・白血病などの血液がん
・乳がん
・大腸がんなどの消化器のがん
※化学療法は、
卵巣や精巣にダメージを与え
妊孕性への影響が問題となる
※“妊孕性(にんようせい)”とは、
“妊娠するための力”のこと
【妊孕性の温存療法】
○受精卵凍結
・対象:婚姻関係であること
・費用:30~50万円
(自治体の補助がある場合がある)
・年間約4万例
○卵子凍結
・対象:既婚、未婚問わず
・費用:20~40万円
※男性は精子凍結
○卵巣組織凍結
・費用:60~70万円
・移植手術が必要
・出産例は世界で100例ほどしかない
≪りかこの感想≫
以前、
「卵子採っておかなかったんですか?」
と、聞かれたことがある
私が乳がんになった頃は、
まだ“妊孕性”という言葉すら珍しかった時代
“卵子凍結”なんて高額であるうえ、
自分が乳がんで
いつどうなるかわからない
(5年も放置したこともあり)
それにたぶん、都会に行かなければ
そんなことはできないだろう
なので、
さすがにそこまでは考えられなかった
それにしても
卵子凍結は高額である
②がん治療による外見変化
~アピアランスケア~
“アピアランス”とは――
外見・外観、
出席・登場という意味がある
“アピアランスケア”という言葉は、
国立がん研究センター中央病院の
外見関連チームが提唱した造語で
2012年頃から使われるようになった
≪りかこの感想≫
かつらが“ウィッグ”と言われるようになり、
お洒落で安価なものもたくさん出てきた
「どんな不安や悩みも、
医師や看護師に相談してください」
と、講義をしてくれた、
“がん化学療法看護認定看護師”さんが
言っていた
優しい時代だ...
我慢する必要はない
なんでも話していいのだ
アピアランスに関しての不安や悩み、
ケアなどの情報が載った印刷物も
たくさんいただいた
③がんになっても働き続ける
~就労支援~
昔は「がん」と診断されたときから、
退職をしたり
解雇されることが多かった
(約34%が仕事を辞めた)
理由は、
・治療を続けながら働けない(退職)
・がんだと仕事に支障が出る(解雇)
⇩
生活費や治療費が賄えない
⇩
今はがんでも治療を続けながら
働くひとが年々増加
(治療の進歩・企業の理解)
「受けられるべき制度を利用しましょう」と
話をしてくれたのは、
“医療ソーシャルワーカー”であり、
“両立支援コーディネーター”でもある方
まずは、
○高額療養費制度
○傷病手当金
そして会社を辞める前に、
調べておいたほうがいいこと
○就業規則
○付加給付制度
※「すぐに退職するのではなく、
やめる前に
しっかり調べておいてください」
とのこと
※貴重なお話をしてくれた、
“両立支援コーディネーター”とは、
患者と医師、企業をつなぐ“架け橋”と
なってくれるひとで、
(病院側も就労の支援をしてくれる)
“がん相談支援センター”に配置されている
(“がん相談支援センター”は、
がん拠点病院に必須の部署)
≪りかこの感想≫
なにかと問題になった、
“高額療養費制度”
今後どうなるだろう...
それにしても、
“がんになっても働ける時代”
これもがん医療の進歩によるもの
まだ現実は
追いついていない気がするが...
少し前までは、
“がん患者の社会的排除”という言葉が
あったくらいだ
差別や蔑視は当たり前
私もそんな経験をした
嫌な思いしかない
日本人の2人に1人ががんになる
がん患者が働けなくなったら、
人手不足になるのだ
それでなくても少子化・高齢化で
働き手が少なくなっている昨今...
最後に――
2023年から、
『がん対策推進基本計画』により、
・医療(科学的根拠に基づく)
・予防(科学的根拠に基づく)
・がんとの共生
この3本柱が掲げられている
“がんの予防”には2つの方法がある
○一次予防
がんにならないために、
“科学的根拠のある予防”を心がけること
・バランスのいい食事
・禁煙
・運動
・お酒は飲みすぎないなど
・肝炎に気をつける
・ピロリ菌の除去
・ワクチンで予防
○二次予防
がん検診で早期発見
≪りかこの感想≫
やっぱり『早期発見』は
なにより大大切だと思う
結局、辿り着くのは
『早期発見』なのだ
*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
講座が終わり、
家に着いたのは8時を過ぎていた
夜の講座はちょっとしんどいな
そんな夜の空に、ほぼ満月の月
満月は今夜だが、
「天気が崩れる」との予報通り吹雪だ
昨夜、雲の切れ間から
ぼんやりとした姿を現した月
撮っておいてよかった...
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Source: りかこの乳がん体験記
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