『がん市民公開講座 ―がんとの共生を考える―』 ~妊孕性とアピアランスケアと就労支援~

その他

今日は台風並みの強風

時々、吹雪となる悪天候

「今日じゃなくてよかった...」

そう

きのうは、
私が乳がんでお世話になった病院で
『市民公開講座』があった

平日ということで、夜の時間帯

医師や看護師さん、
そしてスタッフの方たちは
勤務が終わってからの開催

大変だと思う

そしてありがたい

私はというと、
少し早めの夕食を掻っ込み、
バタバタと家を出る

2025/03/14 『がん市民公開講座』 ①
    大体、一番前の席を陣取る

今回の講座は、

  ①若い世代(AYA世代)の妊孕性

  ②がん治療による外見変化
     ~アピアランスケア~

  ③がんになっても働き続ける
     ~就労支援~

①若い世代(AYA世代)の妊孕性

  “AYA世代”とは――
   Adolescent and Young Adult
   (思春期・若年成人)の
   頭文字をとった言葉で
   15歳~30歳代の世代を言う

   “AYA世代”という言葉は、2018年、
   『第3期がん対策推進基本計画』から
   使われるようになった
   (この計画では、
    AYA世代のがんに対する診療体制や
    多様なニーズに応じた情報提供・
    相談支援・就労支援の推進が
    盛り込まれている)

  AYA世代のがんは
  がん全体の約2%で、
  年間約2万人が罹っている

  AYA世代に多いがんは、
   ・白血病などの血液がん
   ・乳がん
   ・大腸がんなどの消化器のがん

   ※化学療法は、
    卵巣や精巣にダメージを与え
    妊孕性への影響が問題となる

   ※“妊孕性(にんようせい)”とは、
    “妊娠するための力”のこと

  【妊孕性の温存療法】

   ○受精卵凍結
    ・対象:婚姻関係であること
    ・費用:30~50万円
     (自治体の補助がある場合がある)
    ・年間約4万例

   ○卵子凍結
    ・対象:既婚、未婚問わず
    ・費用:20~40万円
    ※男性は精子凍結

   ○卵巣組織凍結
    ・費用:60~70万円
    ・移植手術が必要
    ・出産例は世界で100例ほどしかない

  ≪りかこの感想≫
   以前、
   「卵子採っておかなかったんですか?」
   と、聞かれたことがある

   私が乳がんになった頃は、
   まだ“妊孕性”という言葉すら珍しかった時代
   “卵子凍結”なんて高額であるうえ、
   自分が乳がんで
   いつどうなるかわからない
   (5年も放置したこともあり)

   それにたぶん、都会に行かなければ
   そんなことはできないだろう

   なので、
   さすがにそこまでは考えられなかった

   それにしても
   卵子凍結は高額である

②がん治療による外見変化
   ~アピアランスケア~

  “アピアランス”とは――
   外見・外観、
   出席・登場という意味がある

  “アピアランスケア”という言葉は、
  国立がん研究センター中央病院の
  外見関連チームが提唱した造語で
  2012年頃から使われるようになった

  ≪りかこの感想≫
   かつらが“ウィッグ”と言われるようになり、
   お洒落で安価なものもたくさん出てきた

  「どんな不安や悩みも、
   医師や看護師に相談してください」
   と、講義をしてくれた、
   “がん化学療法看護認定看護師”さんが
   言っていた

   優しい時代だ...

   我慢する必要はない
   なんでも話していいのだ

2025/03/14 『がん市民公開講座』 ②
   アピアランスに関しての不安や悩み、
   ケアなどの情報が載った印刷物も
   たくさんいただいた

③がんになっても働き続ける
   ~就労支援~

  昔は「がん」と診断されたときから、
  退職をしたり
  解雇されることが多かった
  (約34%が仕事を辞めた)

  理由は、
  ・治療を続けながら働けない(退職)
  ・がんだと仕事に支障が出る(解雇)
        ⇩
   生活費や治療費が賄えない
        ⇩
   今はがんでも治療を続けながら
   働くひとが年々増加
   (治療の進歩・企業の理解)

  「受けられるべき制度を利用しましょう」と
  話をしてくれたのは、
  “医療ソーシャルワーカー”であり、
  “両立支援コーディネーター”でもある方

  まずは、
   ○高額療養費制度
   ○傷病手当金

  そして会社を辞める前に、
  調べておいたほうがいいこと
   ○就業規則
   ○付加給付制度

   ※「すぐに退職するのではなく、
     やめる前に
     しっかり調べておいてください」
     とのこと

   ※貴重なお話をしてくれた、
    “両立支援コーディネーター”とは、
    患者と医師、企業をつなぐ“架け橋”と
    なってくれるひとで、
    (病院側も就労の支援をしてくれる)
    “がん相談支援センター”に配置されている
    (“がん相談支援センター”は、
     がん拠点病院に必須の部署)

  ≪りかこの感想≫
   なにかと問題になった、
   “高額療養費制度”

   今後どうなるだろう...

   それにしても、
   “がんになっても働ける時代”

   これもがん医療の進歩によるもの

   まだ現実は
   追いついていない気がするが...

   少し前までは、
   “がん患者の社会的排除”という言葉が
   あったくらいだ

   差別や蔑視は当たり前

   私もそんな経験をした

   嫌な思いしかない

   日本人の2人に1人ががんになる

   がん患者が働けなくなったら、
   人手不足になるのだ

   それでなくても少子化・高齢化で
   働き手が少なくなっている昨今...

最後に――

  2023年から、
  『がん対策推進基本計画』により、

   ・医療(科学的根拠に基づく)
   ・予防(科学的根拠に基づく)
   ・がんとの共生

  この3本柱が掲げられている

 “がんの予防”には2つの方法がある

  ○一次予防
   がんにならないために、
   “科学的根拠のある予防”を心がけること

    ・バランスのいい食事
    ・禁煙
    ・運動
    ・お酒は飲みすぎないなど

    ・肝炎に気をつける
    ・ピロリ菌の除去
    ・ワクチンで予防

  ○二次予防
   がん検診で早期発見

  ≪りかこの感想≫
   やっぱり『早期発見』は
   なにより大大切だと思う

   結局、辿り着くのは
   『早期発見』なのだ

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜

講座が終わり、
家に着いたのは8時を過ぎていた

夜の講座はちょっとしんどいな

そんな夜の空に、ほぼ満月の月

2025/03/14 満月前夜

満月は今夜だが、
「天気が崩れる」との予報通り吹雪だ

昨夜、雲の切れ間から
ぼんやりとした姿を現した月

撮っておいてよかった...

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Source: りかこの乳がん体験記

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