残り1枚 / 乳がん告知の日

その他

今日も深夜に目が覚める

「...ん? 雨?
 それとも私の左耳の耳鳴り?」

何度か目覚めるが、
そのたび雨と耳鳴りの区別がつかず

早朝、三度...

いや、四度、
物音で目が覚める

「あ...雨だ...」

雨は激しく屋根を打ちつけていた

「やっぱり雨だったんだ...」

そんな朝はプラスの気温

が、陽射しがない分、寒い...

太陽が厚い雲に隠れて今日で3日

太陽が出てくれないと、
なんだか心にも身体にも元気が出ない

少し早いが、
今日、11月のカレンダーを外した

翌月の日にちや曜日がわかりづらいため、
いつも早めに
その月のカレンダーをはがすのが
当たり前になっている

2025/11/28 カレンダー

今年残されたカレンダーは、
もうあと1枚

1年が経つ早さについていけない

昨年やめた年賀状

年賀状づくりをしないことも
“年末が近い”という感覚を
奪っているのかもしれない

そして外したカレンダーを見て
記憶が蘇った

「今日は乳がん告知を受けた日だ...」

11月28日――

あの日は前日に雪が降ったこともあり、
今日とは違いとても寒い日だった

“良性”と言われていたしこりを切除し、

「(病理)結果が出たので、
 なるべく早く聞きに来てください」

と、
前日に看護師長さんと思われる人から
電話が来た

「“なるべく早く”って、
 どういうこと?」――

翌日、
「良性でありますように...」と
何度も何度も心の中で呟きながら
クリニックへ向かった

「いや、“良性”なんだよね?
 だって4年8か月前、
 そう言われたじゃん」

そんな問答が頭の中で繰り返された

ほとんどの患者が帰った午前の待合室

なのになかなか呼ばれない

あとから来た患者が
次々と呼ばれていくのに...

ようやく呼ばれると、
医師の口から出た言葉は、

「乳がんだね」

だった

私は人目もはばからず、
泣きながら
紹介状を持って大きな病院に向かった――

もう19年前のあの出来事

が、今でも
まるで映画でも観ているかのように
あのときの情景が浮かんでくる

「残された時間はあと2年」

そう思っていたあのときから、
今、こうして生きている

奇跡だな、きっと...

今日は上弦の月

朝の雨から星空が広がった

2025/11/28 上弦の月

今日の月は、
なんだか特別なものに感じる

救われた命

自分のためにも
誰かのためにも
使っていかなきゃ勿体ない

   ★2つのランキングサイトに登録しています

    1日1回、応援のクリック(タップ)を
      していただけると嬉しいです

   人気ブログランキング   にほんブログ村
       ⇩         ⇩
    にほんブログ村 病気ブログ 乳がんへ
   両方押していただけるともっと嬉しいです
      日々の励みになります


 ★しこり発見から治療までの経緯は⇒
こちら

 ★さらに詳しい経緯を更新中⇒≪私の記録≫から

 
Source: りかこの乳がん体験記

コメント

タイトルとURLをコピーしました