がん告知を受けると、
まず、全身の検査をする
CTや骨シンチで、
他臓器や骨に転移していないかを調べるのだ
転移があれば、
治療法が変わってくるからだ
私は初めて左の乳房にしこりをみつけてから、
結果的に約5年、放置する羽目になった
5年もがんを放っておけばどうなるか、
それくらいは素人でもわかる
案の定、告知後の画像検査では、
肝臓に転移が認められた
そしてさらにその転移が、
“先におっぱいにできたがん”なのか、
“肝臓が先にできたがん”なのか
見極めなければならない
おっぱいが先なら“乳がんの治療”、
肝臓が先なら、“肝臓がんの治療”と、
治療法が全く違ってくる
私の場合、
すでにほかの病院で受けていた外科的生検で、
“珍しいがん細胞”という病理結果が出ていた
通常、乳房には見られないがん細胞らしく、
“たまに肝臓や腎臓にできる”ということで、
“どちらが先か”の検査が追加
MRIを受けることになった
「転移だね」――
MRIの画像結果を見ながら、
主治医はおもむろに口を開いた
「おっぱいからの転移で間違いないね」
肝臓の腫瘍は7mm程度
“5年放置した割りには小さい”と思った
骨やほかの臓器にも転移がなかったことにも驚いた
「昔はこの大きさだと見逃されたね。
1cmにならないとみつけられなかったから」
主治医は少しでもいい方向に
話を持っていってくれたのだろう
が、転移であることに変わりはない
このときはっきりと、
自分の命が短いことを悟った
「肝臓に転移していたので、おっぱいの手術は後回し。
先に抗がん剤をするから。
抗がん剤が肝臓に効いて、
おっぱいにも効いてしこりも小さくなったら、
全摘じゃなく温存もできるよ」
やはり、恐れていた抗がん剤だ...
「ちょっと、エコー検査もしてみよう」
MRIでは十分な検査結果が得られていないようだった
が、エコー検査は3週間待ち
このときすでに1か月が経っていた
「もう待てないよね」と、主治医
すぐに検査を入れてくれるよう、
直接話を通してくれた
エコー検査を受けた日の夕方、
病院から電話がかかってきた
「肝臓の影、転移じゃなかったから。
抗がん剤はしなくていいから、先に手術ね」
主治医からだった
肝臓の影は、“血管腫”というものらしい
いわゆる、“腫瘍”だ
“腫瘍”と聞くと、
“がん(悪性)”を真っ先に思い浮かべる
が、“肝血管腫”は“良性の腫瘍”らしい
それでも“腫瘍”と聞くと、やはりビビる
「大きくなりはしないか」と、不安だ
今のところ、大きくもなっていない
とりあえず大丈夫のようだ
それにしても、
あのとき、“転移”と決めつけられていたら、
無駄な抗がん剤治療をし、
腫瘍が小さくならず、
「この抗がん剤は効かない」と、
さらに強い抗がん剤を使い...
なんてことになっていたかもしれないと思うと、
ゾッとするのである
今日も西の空は茜色――
ほんの数分で、こんなに表情が変わる空
今日も、
美しい景色を観られたことに感謝――
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Source: りかこの乳がん体験記
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