研修医の日常の仕事の中で、ローテート(いろんな科を回ること)による負担は大きい。
どんな負担があるか列挙してみた。
基本的に、内科・外科・救急と選択必修の3科(小児・産婦・麻酔・精神から3つ)と、内科外科をそれぞれ数科回ること、自由選択科を含めれば、10科前後は回ることになる。
この、いろんな科に異動しまくることによる、面倒なことは多い。
一般企業で言えば、2年間の間にいろいろな部署を1-3ヶ月毎に部署異動しなくてはならない、と考えればよい。
自己紹介
まずその科に来た最初の日などには、自己紹介をする場があることがほとんど。
小さな研修施設ならあまり必要ないが、大きな病院になるとローテートする度に初めましての人しかいない。
1-3ヶ月毎に、2年間の間に計10回近くは自己紹介をしなくてはならない。
かなり多い。まぁ大した自己紹介はする必要はないけど、それで第一印象が変わってくる。
引き継ぎ
次の科へローテートする時期には、次の科の仕事内容・受け持ち患者のことを把握する必要がある。
併せて、今の科にローテートしてくる次の研修医に、仕事内容・患者のことを教えなくてはならない。
これが結構負担。患者数が多いと、そのことに関する挨拶をするだけでも時間がかかる。
もちろん、普段の仕事にプラスしてこれらをこなさなくてはならない。
新しい科のことに関しては1から学ぶ訳なので、無知という意味でも大変。
病棟ルール
病院としての院内ルールは働く期間が長くなるにつれ覚えていくが、研修医の場合更に病棟ルールを一回一回覚えなくてはならない。
病棟が変われば、ルールが変わる。取り決め事項だとか、物品の場所だとか、そんなことも覚えていかなくてはなならない。
大変。
名前
仕事をする上で、上級医の名前は勿論、その他コメディカルの名前を覚えることも、仕事を潤滑にする上では大切。
「看護師さん」と呼ぶより、「〇〇さん」と名前で呼ぶ方が100倍好感度が良いです。
もちろん患者の名前も覚えなくてはならない。
一体何人の名前を覚えればいいのか。
勧誘
研修後の専門科として、ローテートしている時期に勧誘の声がかかることは多い。
あまり大げさなものは少ないにしても、まぁ何だかんだ勧誘はある。
興味がない科でのそういう会にも誘われるため、うまくやり抜く必要がある。
裏を返せば・・・
研修医ネガティブキャンペーンをしてみましたが、、、
逆に捉えれば、、、、
- いろんなところにいろんな職種の知り合いができる
- いろんな科の内容を学ぶことができる(広く浅く)
- 辛い仕事でもそれは一次的なもの
ということでもある。
実際、初期研修から後期研修医(専門研修医)になってからと言うと
関わる人は限られ
知り合いはたいして増えず
狭い環境で日々診療をこなし
真新しいことは少なく
いろんな看護師と飲みに行くなんてことは少なくなる
いやもちろんその科の専門的なことをどんどん学べる環境だから、全然いいんだけどね?
人間関係に関しても深くなるしね。
それぞれ、研修医には研修医の大変なこと、楽しいことがあり
専門決まった後は同様に、どっちもあるということです。
研修医=広く、浅く
専門医=狭く、深く
ですね。
専門科の選択など他にも研修医の悩みはいろいろあるけど
ローテートに関する内容をまとめてみました。
Source: 医者物語
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