今年のお盆は少し長い休暇を頂いて,かみさんと中欧の三都市,ウィーン,ザルツブルク,プラハに6泊8日で旅行してきました.
言うまでもなく,いずれも数百年にわたり栄華を極めたハプスブルク家ゆかりの,芸術と文化の香り豊かな都市です.
ウィーンは,かつて街を取り囲んでいた城壁と堀を撤去したあとにできた,その名もリング通りという大きな環状道路の沿線とその内側の旧市街を中心に,シェーンブルン宮殿,ウィーン国立歌劇場,楽友協会ホール,ウィーン美術館,ホーフブルク宮殿,シュテファン寺院といった荘厳かつ豪華な建築物や,マリアテレジア始めハプスブルク家ゆかりの人たちやヨハンシュトラウスなど芸術家たちの銅像が数多く残っており,多くの観光客も訪れて生き生きと活気づいていました.
ウィーンから快適なオーストリア版新幹線Railjetに乗って訪れた古都市ザルツブルクでは,昨秋芸大卒業後にザルツブルクモーツアルテウム大学に留学してコントラバスを学んでいる姪が,すっかり流暢になったドイツ語を駆使してあちこち案内してくれました.
モーツアルトの生誕地として,そして100年近い歴史を持つザルツブルク音楽祭で有名なこの街は,こじんまりとはしていますが,街のシンボルであるホーエンザルツブルク城から眺める古い建造物や教会の立ち並ぶ街並みは,中世の面影を色濃く残しており,まるであの時代にタイムスリップしたようでした.
ザルツブルクからプラハに自動車で移動する道程,世界遺産チェスキークルムロフを訪れました.
街の北側にあるチェスキークルムロフ城から見おろすルネッサンス様式の街並みは,世界で一番美しい街と言われる噂に違わず,まさに息を飲むような美しさでした.
プラハの街は,滔々と流れるブルダバ(モルダウ)川にかかるカレル橋,その向こうにそびえ立つプラハ城の勇姿,そして川の東部に広がる旧市街の目抜き通りや建物の優雅さにも,深く感銘を受けました.
特に今回の旅行の前に読んだ小説「プラハの春」に出てきた情景が重なり,旧ソ連の無慈悲な軍事侵攻による屈辱的な抑圧から解放されて勝ち得た自由と平和を,心から謳歌している人々の息吹や明るさが感じられましたし,第2楽章「モルダウ」であまりにも有名なスメタナの交響曲「わが祖国」に込められた意味がわかったような気がしました.
イタリアやスペイン同様,やはり今回もヨーロッパの観光都市が古い建築物や全体の景観をいかに大切にしているかということを改めて感じさせられました.
建築物の新陳代謝が激しい我が国と単純に比較することは出来ないでしょうが,今や外国人観光客がうなぎのぼりに増加して世界有数の観光立国をめざしている我が国もおおいに学ぶところがあると思います.
それから,今回の旅行は本当によく歩きました.スマホのアプリでも1日25,000歩近くとなっており自分でも驚きでした.自分の脚で歩き回ることによってこそ,その土地の空気やそこに住む人々の息遣いとでもいうものをしっかりと感じ取れるという意味で,健脚に感謝です.
いつも勉強していく言語については,ドイツ語は大学時代に勉強した知識を思い出すようにして少しは復習していったのですが,観光地はほとんど英語で通じるので使う機会はあまりありませんでした.
チェコ語については,もともと難解とされる上,スラブ系の言語で今まで学んだ言語とはあまりにもかけ離れているので諦めて,とりあえず「こんにちは」(Dobryden)と「ありがとう」(Diky)と,「トイレはどこですか?」(Kde je zachod? → 実際には使わずに済みました)だけを丸覚えした感じですが(笑),現地の人に喜ばれました.
最後に,今回も休み中の土曜日は代診のH先生が助けてくださいました.優しくて素敵なH先生に感謝です❗️
私の心は,早くも次の旅先探しに向いています(笑)
ウィーン: 旧市街地,グラーベン通りの賑わい
ザルツブルク : ホーエンザルツブルク城より
チェスキークルムロフ: チェスキークルムロフ城より
プラハ:モルダウ,カレル橋,プラハ城
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Source: Dr.OHKADO’s Blog
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