神の詩 序章3

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神の詩 序章3

神の詩「バガヴァッド。ギーター」を読み解いていく前の
事前知識の続きです。

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シャンタヌ王の結婚と息子のビーシュマ

古代インドが
公式に内外から「バーラタ」と呼ばれていた時代の話です。

この聖地は、
バーラタ族が統治ししていました。

バーラタ族のシャンタヌ王は、
森の中で美しい女性と出会い、
求婚しました。

その女性は結婚することを承諾しましたが、
自分が何をしようと咎めないようにすることを結婚の条件としました。

結婚してから
彼女は7人の息子たちを生みました。

ところが、
彼女は生まれた息子たちを次々とガンジス川に投げ込み、
奉納してしまいました。

シャンタヌ王は、
結婚の条件があったため何も言えませんでした。

彼女は、
ガンジス川の化身、
女神ガンガーだったのです。

そして
8番目に生まれてきた男の子の時に、
ついに
王は、女神が息子を川に投げ入れるのを止めました。

すると女神は、
王が結婚の時の約束を破ったことを理由に息子を連れて立ち去りましたが、
王の願いを聞き入れて、
息子を王に渡しました。

この息子は
「ビーシュマ」と名づけられました。

ビーシュマは、
頭がよく勇敢な王子となりました。

再び独身に戻った王は、
美しい漁師の娘サティヤバティに出会います。

王が娘を妃にしたいと娘の父親に承諾を受けに行くと、
娘の父親は
「娘との間に生まれる子供を王位継承者にすること」
を条件に結婚を許しました。

そのため
最初の息子であるビーシュマは、
シャンタヌ王に、
結婚しないことと王位を継承しないという約束を誓います。

こうしてビーシュマは、
シャンタヌ王の願いを叶えるために王国の陰の立役者となっていくのです。

ビーシュマは
サンスクリット語のbhi、bhisに由来します。
「バガヴァッド・ギーター」では、
自我意識の象徴
になります。

ビーシュマよりも先に生まれた7人の兄たちは皆、
地上に下りてまもなく天界へと帰っていきました。

でも
ビーシュマだけは、
自我意識が芽生えたことにより
地上に残ったのです。

女神ガンガーはガンジス川の人格神であり、
ガンジス川は宇宙意識の象徴です。

これは、
先に生まれた子供たち7人は
生まれてすぐにガンジス川に奉納されたこと(地上に来てもすぐに宇宙意識へ戻っていったという意味)、
ビーシュマだけがガンジス川に奉納されずに地上に残った話(人間に自我が芽生えて地上に残ったこと)によって象徴的に語られています。

神が地上世界を創った初期の頃には
霊魂たちは興味本位に地上世界に入りますが、
意識は神の領域にあり
すぐに天界に戻っていきました。

でもそのうちに
魂に自我が芽生えて、
自分の力を顕現したくなり、
地上に留まるようになりました。

この物語は、
その様子を表現しています。

また
ビーシュマは、Kuruvriddha(クル族の老師)とも呼ばれています。
これは
人間が神から離れて地上に下りてきてから始まった自我の象徴としての意味が込められています。

しばらくは
事前知識準備の物語が続きます。

次回は
シャンタヌ王の第二妃サティヤバティについてです。

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Source: ひかたま(光の魂たち)

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