おはようございます。
インデックス投資家には一度買ったら売らずにそのまま持ち続けるバイ&ホールド戦略をとっている方が多いと思います。
バイ&ホールドは税金の支払いを先送りにし、複利の効果を最大限に享受することができるため、期待リターンの低いインデックス投資とは相性がよいです。
一方で、バイ&ホールドに適さない投資対象というものも確実に存在します。
この点に関して、以下のよしぞうさんの記事は大変的を射たものだと思いましたので、ご紹介させていただきます。
バイ&ホールド戦略が「戦略」ではなく「無謀」に変わるとき
企業の寿命は人間の寿命よりも短いことを知る
バイ&ホールド戦略を個別株投資に適応することは実は非常に難しく危険だと思います。
「優良企業」と言葉で表現するのは簡単ですが、問題点は誰もが購入時には優良銘柄だと信じて購入するということです。
ところが、実際には20年以上に渡って世界の超一流企業であり続けることは相当に難しいことです。
特に、グローバル化・高度に発達した現代社会においては、一企業の寿命というのは人間の寿命よりもずっと短くなっています。
テクノロジーは今後もどんどん発展していき、予防医学や医療技術の向上によって人間の寿命は今後も長寿化していきますから、今後もこの傾向は進むことはあっても縮まる可能性は低いです。
よって、自分の寿命よりも寿命の短いものをバイ&ホールドするというのがいかに難しいことがわかると思います。
1992年と2016年の株式時価総額トップ25を比較
企業の寿命がいかに短いかということを実感するために、1992年と2016年の株式時価総額トップ25の銘柄を見てみます。
(https://finance-gfp.com/?p=2042 から引用)
今を時めくFacebook、Apple、Amazon、Microsoft、Googleといった銘柄の姿は1992年にはありません。
1992年と言えばたったの25年前ですが、ランキングはこれだけ大きな変動を示しています。
感慨深いのは、1992年にはNTTや三菱銀行を始めとする日本の大手銀行、トヨタ自動車など日本企業が数多くラインナップしていることです。
第3位には今年ダウ構成銘柄から外され、無配転落したGEもランクインしています。
1992年当時、GEは世界を代表する超優良銘柄の1つであったことは疑いの余地はありません。
誰もがGEを将来有望な優良企業と信じて株を購入したことでしょう。
今現在のGEの株価は7ドル前後ですが、皮肉なことに1992年当時の株価も7ドル前後です。
つまり、GEを優良企業と思ってバイ&ホールドし続けていたら、何も報われない25年間になった可能性があるということですね。
2016年と2017年の株式時価総額トップ25を比較
次に、2016年と2017年の株式時価総額トップ25の比較を見てみます。
(https://finance-gfp.com/?p=2042 から引用)
さすがに1年では上位のランクに大きな変動はありません。
特徴としては、アリババやテンセントなどの中国ITの雄が大きくポジションを上げていることが分かります。
また、株式時価総額の絶対値の伸びは非常に大きなものとなっています。
第1位のAppleの場合、2016年は6176億ドルですが、2017年には8609億ドルとわずか1年で2000億ドル以上も株式時価総額を伸ばしています。
1992年当時、首位のエクソンモービルの株式時価総額が759億ドルであったことを考えますと、1年で2000億ドルの伸びというのがいかに驚異的なものか理解できます。
逆に言えば、2000億ドル規模で下がる可能性もあるということですから、マーケットのスピード感が25年前とは全く異なるということですね。
このように、移り変わりのスピードがどんどん加速している現代社会においては、優良企業のバイ&ホールドというのが言うは易く行うは難しであることが理解できます。
まとめ
優良企業のバイ&ホールドと言葉で表現するのは簡単ですが、実際にその企業が数十年間にわたって優良企業であり続ける保証はありません。
むしろ、移り変わりの激しい現代社会においては、今後ますますその見極めが難しくなるでしょう。
【SBI証券】
VT・VTIなどの外国株投資ならば、為替コストを考えますとSBIを利用するのが最適でしょう。
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以下の記事でご紹介したイケてない投資信託も絶対に購入してはならない商品です。
インデックス投資では成長国・地域を選べばバイ&ホールド戦略が大変有効です。一方、個別株投資では異なる戦略が必要でしょう。
株式に関しては、現物運用でも十分なボラティリティがあります。安易にレバレッジ取引に手を出さない方が賢明です。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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