終戦記念の日に寄せて ③【生き残り兵士の悔恨(3)】

その他

現在、広島や九州各地での広い範囲で大雨の影響が出ているようです。どうか安全の確保を第一に行動されますよう願っております。

その他の地域でも、地盤が緩んでいるところもあるかと存じます。外出の折にはお足元などくれぐれもご注意くださいませ。

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(前回よりの続きです。)

“人は強いから生き残れるのではない。弱いから生き残ってしまうのだ”と。

無論この思考は、戦争などの有事にこそ当てはまる言葉でしょう。

しかしながら、戦後の復興が進むなかでかつて(=戦時中)を思い返してみるならば、勇気ある者たちは、我こそはと誰より先んじて敵陣に切り込み、そして華々しく命を散りました。

死への迷いもあったかもしれない。それでも、その迷いに打ち克(か)つほどの強い輝きが、朋友にはしっかりと備わっていたのです。

もしかしたらわたくし自身は、心の奥底に潜む、“身の危険を避けたい”という実に身勝手な、甘えた考えが、兵役検査も(受かるか否かの)瀬戸際で、配属もまた後方よりの支援部隊となってしまったのかもしれません。

行動は前向きでも、心は逃げ腰では・・・弱い人間と言わざるを得ません。

弱い人間が、これよりの先の人生、国の一員として一体どのように生きていけば良いのかーーー 考えてもそう簡単には答えは出てまいりません。

とうとうわたくしは、自身に(弱い人間という)“烙印(らくいん)”を押しました。

そして、数え切れぬほどの勇敢な朋友たちの人生を、わたくしなりに精一杯“抱えて”、それでもなお生き続けたのです。

(Rinokiaが尋ねました: 戦後はどのようなことをして過ごされたのでしょうか。)

復員した者としてごく平凡に過ごしました。

戦地より戻りますと、差こそあれ、普段の生活に戻るのには多少の時間を要します。身は一つでありながら、(戦地での日々と、日常生活との)極度の差を埋めるのは、精神的にも行きつ戻りつで、徐々に折り合いをつけてゆくことが必要です。

その意味では、戦地での実際などを周囲に語ることは、やはりどうしても難しくなります。

先にもお伝えしましたが、少しでも(戦争に)関連する言葉がでると、かつての記憶が強烈に呼び起こされ、極端な(死の)思想に憑(と)りつかれてしまうゆえです。

ただ・・・それでも後半生は、わたくしなりにおこない続けたことがあります。

(次回は最終回です。)

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Source: 神々からのメッセージ

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