“完治”は、25年。

「ほかのがんは“(完治)5年”と言われているけれど、
 乳がんは“10年”」――

そう知ったのは、
私が乳がんになって治療中のこと

当時でさえ、

「乳がんは、
 10年経っても15年経っても再発する」

そう言われていた

なのに、“完治”と言われていたのは“10年”

その合わない理屈に違和感を抱いていた

それから2年ほど経ってからだっただろうか

『乳がんの完治までは20年』

と、言われはじめたのだ

正直、
「そりゃそうだろう」と、思った

23年経ってから再発した人もいるくらいだ、
“完治20年”でもまだ短い気がしてくる

もともと乳がんが
「完治まで10年」と言われていたのは、
乳がんがほかの部位のがんと比べて
進行が遅いことにある

私の場合は、さらに進行の遅いがん細胞

再発するとすれば、
“かなりあとに出てくる”ということになる

が、裏を返せば、
“長生きできる”ということにもなる

そして、度々ここにも記している、
私の“珍しいがん細胞”

  ○化学療法が効かない
  ○放射線治療も効果がない
  ○進行が遅い

というのが特徴だ

5年放置しても、
思っていたより進行していなかったのも、
ここに理由があるのかもしれない

なので、私は、
私自身の乳がんに関しては、
“完治は25年”だと思っている

いや、気分は、“一生乳がん”

乳がんであることを忘れることもできなければ、
その現実から逃れることもできない

きっと、それが本質だ――

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Source: りかこの乳がん体験記

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