先生、なんかね、世間はこうしてまわっているのに、
私の大切な大切なトモダチは、もう居ないんだって、、、
そう思うと、涙が溢れてきちゃって、、、
クリニック前のモール内の廊下で、タナカを見つけると、
彼女は小走りで駆け寄り、そう話してくれた。
でもね、先生、彼女ね、夢に出てきてくれるんです。
こんな風に私がしょげてると、こう言うんです。
あんた、しっかりしいや、そんな暗い顔してたらアカンで。って。
また、彼女のお話聞かせてくださいね。
そう彼女の親友に伝えると、涙が溢れた目をこすって、
また、キリッとしたお顔に戻られ、そして、少し笑顔で、
お互いに手を振って、その場を離れた。
人はこうしてつながって、そして、別れて、
それでも、大切な想い出を胸にしっかり刻んで、
それで、頑張って必死に、一生懸命に歩いていくんだな。
僕も、立ち止まってばかりではアカンよね。
幸せなことに僕には僕を待ってくれてる患者さんが居る。
それで充分だ。それだけで充分だ。
もういいじゃないか。もう一度、歩き始めよう。
今日は無性にこの曲が聴きたくなった。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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