腕のいい医者。知識をひけらかす医者。患者に優しい医者。

田舎地方に行くほど、
 医師の言葉より
 近所のおばさんの話を信じる」――

   ☆きのうのブログ参照 ⇩

そう言っていた医師は、都会出身

とある医療関係の講演で、
本当に「田舎」と言いかけ、
「地方」と言い直した

それくらい、
この街を小馬鹿にしていたところがある

確かに彼は、
消化器外科医としては優秀らしい

この街に来る前にも、
新聞で取り上げられている記事を読んだことがある

「私はエリート」

そんなオーラが全身から放たれていた

私が乳がんの手術で入院していたとき、
向かいのベッドにいた50~60代の女性

胃がんの末期で、
化学療法を受けるために
長期の入院をしていた

その女性の主治医が、
あの“エリート医師”だった

彼女はあるとき、

「先生。
 これ、“いい”って聞いたんだけど...」

と、なにか箱のようなものを
エリート医師に見せていた

「これね~。
 こんなの飲んだって治らないよ。
 “食品”だから大丈夫だとは思うけど、
 もしかしたら今やっている抗がん剤が
 効かなくなることもあるからね」

と、冷たく言い放つエリート医師

すると残念そうに彼女がこう言う

「そっか...。
 じゃあ、これ飲むのやめるわ。
 抗がん剤効かなくなったら大変だ。
 60万円もしたんだけどね...」

『ろ...60万!?』

向かいのベッドで繰り広げられている会話に、
私の耳はダンボである

彼女の旦那様は、
彼女のそばにいるために仕事を辞めたそうだ

毎日欠かさず面会にも来ていた

いつも笑顔で、
本当に優しい旦那様だった

60万円もの健康食品的なものを購入したのも、
きっと、
彼女の思うようにさせてあげたのだろう

『60万か...』

やはりこの手の話は多いらしい

それよりも私が引っかかったのは、
エリート医師の口振り

「もう少し、
 やわらかい物の言い方はできないのだろうか...」

と、不快になった

そもそもエリート医師には、
私も傷つけられていた

それは、乳がんの手術から数日後のこと

朝の回診のときにやって来たのが
そのエリート医師だった
 (毎朝の回診は、
  いつも違う医師が回ってくる)

後ろについてきた看護師たちもピリピリムード

顔も引き攣っているように見えた

看護師に対しても、偉そうな口ぶりだ

私は事前に、
「(腋窩リンパ節郭清をした)腕が痺れる」と
看護師さんに話していたため、
エリート医師に、

「腕痺れるんだって? どの辺?」

と、威圧的に聞かれる

「この辺が...」

と、ひじの上あたりを触りながら答えると、
エリート医師はこう言った

「あぁ、それね。それ、治らないよ」――

わかってはいた

が、乳がんの手術から
まだほんの数日だ

私がその日一日落ち込んでいたことは、
彼は知る由もない

それから私は、
彼のことが“嫌い”から“大っ嫌い”になった

想像するに...

  彼の父親も医師

  デキのいい息子を
  甘やかして育ててきた

  そんな彼は、
  “ひとの心”は読めない

  とにかく理詰めでいくタイプ

  これまで女性にもモテてはいない

...そんな匂いがするのだ

  ○手術の腕がいい医者

  ○患者に難しい専門用語を
   やたらと使ってくる医者

  ○患者のことを考え、
   親身になってくれる医者

医者も人間

様々な人がいる

患者も人間

“合う”、“合わない”も必ず存在する

患者が思う理想の医者は、

  ○技術が優れている
  ○知識もある
  ○気軽に話せて、
   患者の人生も患者の心も診てくれる

...というのは、
少々求めすぎだろうか――

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Source: りかこの乳がん体験記

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