おはようございます。
当ブログの読者の方から以下のご質問をいただきました。
はじめまして。
いつもブログを読ませていただいています。
ちゅり男さんのブログを拝見させていただき、本格的に投資を始めようと思いました。
目標としてはセミリタイアまでは難しくても老後の生活にゆとりを持った配当金収入を得ることと、最終的には子供に資産を残すことを目指しています。
現在34歳の会社員で同い年の妻と3歳の子供がいます。
現在の資産の状況は預金820万円、解約すれば360万円返ってくる生命保険(据え置きしておけば解約返戻金が年間4万円増加)があります。
また、昨年からマネックス証券のイデコでeMAXIS先進国を選び月々23000円支払っています。
夫婦合わせた収入は手取りで40万円で、現在は貯蓄に回している毎月の余剰資金20万円を夫婦それぞれのNISA口座を使って投資したいと考えています。
今のところは国内高配当株と米国ETFに投資したいと考えているのですが、ちゅり男さんであればどのような銘柄を選ばれるでしょうか?
また、そもそもこの方針が正しいのかも迷っている状態ですので、アドバイスいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。
ご質問ありがとうございます。
毎月の余剰資金が20万円(年間240万円)ということですので、ご夫婦で一般NISA口座をフル活用するとちょうど240万円になりますね。
このNISA口座で何を購入するか、以下で検討します。
毎月20万円の余剰資金でNISA口座で何を購入するか?
配当金は魅力的だが、長期投資では効率的ではない
配当金は魅力ではありますが、税金を考えますと資産形成の効率は悪いです。
配当金を受け取るということはこまめに利益確定していることと同義です。
そして、外国株の場合、利益確定時には外国と国内の二重課税を受けることになります。
この二重課税がなかなか曲者で、米国株の場合は米国現地税が10%+日本国内の課税が20.315%ですので、単純計算で100% x 0.9 x 0.8 = 72%しか受け取ることができません。
外国税の一部は外国税額控除で取り返せるとはいえ、配当の25%前後は税金で失われることは間違いない事実です。
ただし、今回のケースはNISA枠を利用予定とのことですから、日本国内の20%の課税はかかりませんから、単純に外国税の10%だけがかかることになります。
よって、特定口座で高配当株を購入するケースと比較しますとかなり効率は上がりますね。
今現在34歳で投資期間が長く確保できることと、最終的には子供に資産を残すことが目標ということを考えますと、私個人の意見としては高配当にこだわらずグロース株もポートフォリオに積極的に取り込んでもよいと思います。
よって、米国株ならば高配当株ETFよりもVTIやVOOがよいと思います。
配当金は株価の変動よりも安定的であり、長期投資のモチベーションになる
一方で、配当金というのは年に数回確実に振り込まれるインカムであり、目に見える成果ですので長期投資の大きなモチベーションとなるという一面もあります。
何よりも重要なのは途中でやめずに株式投資の世界に身を置き続けることであることを考えますと、定期的な配当収入をモチベーションにするという方法もありでしょう。
株価の変動と比較しますと、配当金の変動というのは比較的安定していますから、株数を増やすにつれて配当金が増えていくのが実感できると思います。
ひたすら効率を優先するか、定期的にご褒美をもらってそれをモチベーションにするかという違いでしょうか。
また、私自身は米国一国への集中投資は推奨していません。
世界市場の時価総額の50%以上を米国が占めていますから、米国は投資先から絶対に外せないのは事実です。
とはいえ、100%米国株ではなく、資産の一部を米国以外の先進諸国や新興国にも割り振るべきだと考えています。
私ならば「VT一本」か「VTI + VEA + VWO」で組みます
以上を踏まえ、私ならばシンプルに「VT一本」か「VTI + VEA + VWO」で全世界株ポートフォリオを組みます。
コスト(経費率)的には後者の「VTI + VEA + VWO」の方がわずかに有利ですが、VTの場合は一本保有するだけで各国・地域ごとのリバランスも自動でやってくれるのが魅力です。
また、VT一本に絞れば、ひたすら一銘柄だけを積みあげることになりますので、売買回数とコストを最小限に抑えることができます。
余計なことをせずにVTだけ積み上げれば、お子さんの世代まで考えれば世の中の大半の投資家に勝てる可能性があると思います。
まとめ
投資期間が長くなればなるほど、シンプルなインデックス投資でも十分な成果が出る可能性が高いです。
その間に余計なことをしてリターンを押し下げることだけは避けたいものです。
【SBI証券】
外国株ならば住信SBIネット銀行とSBI証券の組み合わせで決まりです。
指値期間が90現地営業日に延長し、逆指値注文も可能となりスキがなくなりました。
こんな記事も書いています。
毎月20万円の投資と決まっているのならば、SBI証券の米国株・ETF定期買付サービスも有用ですね。
お子さんの世代までの長期投資を考えているのならば、途中で余計なことをしてリターンを押し下げないことが最も重要です。
広範囲の株式に分散された低コストの商品を長く持ち続けることが重要です。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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