せんせい、お世話になりました。ありがとうございました。
父が、話してた通り、病院で安らかに旅立ちました。
ちょうど一年ほど前、すい臓がんが見つかった。
告知や手術、化学療法、予後、患者との過ごし方、
等々、なんでも相談所で、なんでも相談を受けた。
彼は、僕らの往診車のメンテナンスを
篠山時代から一手に引き受けてくれている自動車屋さん。
彼のお父様についての相談のお話は、
オヤジに『ありがとう』を伝えたくて。
と言うことだった。
最善に期待し、最悪に備える。
この言葉を彼に、去年の秋、説明した。
今年のお正月は、その言葉通りに、実践された。
お父様が最後に食べておきたい伊勢海老のお味噌汁。
お正月に自ら作ったそうだ。あまりにも素人料理で、
上手く出来なかったから、ご友人が再度料理してくれて、
大変美味しいお味噌汁となったエピソードのおまけ付き。
彼のお父様は、旅立つ時は、病院でお願いしたいと、
ちゃんと人生会議も彼としていたそうだ。
そのリビングウィルの確認があったから、
旅立たれる３日前、救急病院に入院され、
当日、駆けつけたご家族に囲まれて旅立たれたそうだ。
最善に期待し最悪に備える。
この言葉が最後まで役に立ったと感謝してもらえた。
彼がなんでも相談所にご報告に来られたので、
せっかくだから、お父様の最後の３日の過ごし方について、
お父様のご冥福をお祈りしながら、ザイタク医療をお話した。
点滴のこと、酸素のこと、耳は最期まで聴こえてること、等々。
このお話はまた今度。
彼と彼のご家族が、お父様に、
『ありがとう』をお伝えすることが出来た、
この一年は本当に素晴らしい時間だったようだ。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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