生ぬるい朝の風
11月も後半だというのに、
異常な暖かさだ
そんな朝の空
ふと、窓の外に目を遣ると、
美しく輝く短い七色の光
「幻日だ!!」
朝食のパンを頬張りながら、
スマホを片手に走る
これほどきれいな幻日は初めてだ
しかも、観られたのはほんの数分
すぐに消えてしまった
美しいものは、儚い...
でも、朝からなんだから気持ちがいい
...ということで、
今日は久し振りに美容院へ
父の仕事の関係で、
子どもの頃から家族ぐるみで
おつきあいのある、美容院の先生
「お母さん、何年になった?」
母ががんになって、
私もがんになって、
母が亡くなって、
先生には
たくさん悲しい思いをさせてしまった
たくさん、泣かせてしまった
「もう8年が過ぎました」
「もうそんなになるの?
まだ3年くらいな感じがする。
まだいるような気がする」
「私もようやく
気持ちが楽になってきたところです。
“母が亡くなった”と連絡が来たのが夜中で、
それから病院に駆けつけて、
ベッドで横たわっている母を見たときの、
あの記憶がなかなか抜けなくて。
でも6年が過ぎたあたりから、
少し楽になってきました」
...なんて話をしていたら、
また先生を涙ぐませてしまった...
いつもなら、私もここで涙ぐんでいた
でも今日は涙は出なかった
『あぁ、やっと、母の死から
少し立ち直ってきたのかな...』
そう感じた
実家に行くと、
いつも座っていた母の場所
そこに、
なんとなく母がいるような気がする
でもその席は、
余命幾ばくもなく、
つらい身体で座っていた場所でもある
明るく笑っていた母
そして、
死を直前に顔をしかめていた母
その席は、
ふたつの母が重なり合っている場所なのだ
いつも考える
「母のいないあの家で、
父はどんな思いで生活しているのか」
と――
娘が思うほど、
意外となにも考えていないのかもね
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Source: りかこの乳がん体験記
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