おはようございます。
世の中には数多くの新NISAに関する本があり、本によって推奨している投資方針は実に様々です。
私としては、これから投資を始める方はeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)やeMAXIS Slim米国株式(S&P500)などのインデックスファンドに集中投資でよいと考えています。
新NISAで効率的に運用するなら、
・VTではなくオルカン
・VOOではなくSlim S&P500
ですね。枠を埋めきった後も分配金の税繰り延べ効果が得られるのは大きい。
でも老後の貴重なインカム源になるのはETFだから悩ましい。— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) April 8, 2024
これらの投資信託は分配金を出さない方針で運用されており、分配金が全てファンド内で自動再投資されるため、
生涯投資枠の1,800万円を埋めきった後も非課税のまま再投資し続けられるのが最大の利点です。
とはいえ、ETFや個別株にも魅力があるため、本日は両者を比較してみます。
新NISAで投資効率最優先なら「VTよりオルカン」「VOOよりeMAXIS Slim S&P500」が正解。「今を楽しむ」ならETFもオススメ。
投資効率優先なら分配金が非課税のまま再投資される投資信託を選ぼう
投資効率を最優先に考えるなら、ETFではなく投資信託を選べば間違いありません。
冒頭で述べたとおり、投資信託の場合、「生涯投資枠を埋めきった後も分配金再投資時の税繰り延べ効果が得られる」利点があるからです。
これは、早期に生涯投資枠1,800万円を埋める資金力のある人ほど長期的には大きなメリットになります。
一般的に、投資信託とETFは、同じ指数(例えばS&P500)に連動する商品であればリスクやリターンには大差がありません。
しかし、ETFの場合は分配金が必ず投資家の元に現金支給され、その分配金を手動で再投資する必要があります。
生涯投資枠1,800万円を埋めきった後の分配金はNISA枠では追加投資ができないため、特定口座などの課税口座で再投資することになります(下図参照)。
拙著『世界一やさしい投資信託・ETFの教科書1年生』P.194から引用
その分には当然税金がかかりますから、長期になればなるほど同じ指数(インデックス)に連動する商品でもトータルリターンでは投資信託の方が有利になります。
「今を楽しむ」ならVTやVOOなどのETFもオススメ
とはいえ、投資効率だけ追求し続けるのも面白みがありません。
せっかく投資をしているなら、たまには「投資をしていて良かった。これからもずっと続けていきたい!」と思えるご褒美も欲しいものです。
私はご褒美の最たるものが配当金(分配金)だと思っています。
一般的に、私たちは労働の対価として報酬を受け取っています。
ところが、配当金は株のホルダーであれば、それだけで定期的に受け取ることができる完全な不労所得です。
配当金の金額が本業を上回るというのはよほど大きな資産額でなければ不可能ですが、たとえ少額でも配当金はもらえるたびにテンションが上がるんですよね。
NISAで外国株に投資した場合、外国での課税は避けられませんが、国内での配当課税(約20%)が免除されますので、実際に振り込まれる分配金の金額が増えるのも大きな魅力です。
以前に記事にしたように、VTやVOOは現時点の分配金利回りは低いものの、過去10年の増配率は非常に優秀です。
今買って20年保有すれば、20年後には分配金がかなり成長している可能性もあります。
最適解は「投資信託」だが、投資の目的はもっと自由でOK
このように、同じ指数(インデックス)に連動する投資信託とETFは本質的には同じはずですが、
トータルリターン(投資効率)を優先するのか、配当金(分配金)を受け取りたいのかなどの目的によってどちらを選ぶべきか変わってきます。
・外国株でも日本円のまま投資できること
・毎月金額指定で積立投資できるのでサラリーマン投資家に向いていること
・クレカ積立のポイント還元が得られること
などを考慮すると、大半の方は投資信託の方が良いと思いますが、ETFにも良い点がたくさんありますね。
拙著『世界一やさしい投資信託・ETFの教科書1年生』P.50から引用
私は以前からVTやVTIをメインに投資していることもあり、ETFに愛着があります。
投資に余計な手間をかけたくない大半の方は投資信託でよいと思いますが、投資を趣味にしたい人にはETFもよいですね。
まとめ
新NISAで最も確実性が高く、投資効率が良いのは王道のeMAXIS Slimオール・カントリーやS&P500だと思います。
一方で、VTやVOOなどのETFも分配金の国内課税が回避できるのは魅力ですね。
最終的にはその人が投資に何を求めるかだと思います。
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積立件数でインド株投信がNo.1というのは時代を感じさせますね。
初心者の方は、まずは1つの指数、1つの商品に狙いを定めて積立投資を続けることで、強固な含み益バリアを築くとよいでしょう。
VOOやVTは分配金利回りこそ1.3%〜2.1%程度と低いですが、増配率は意外に高いです。
株価と分配金がバランス良く成長していることが分かりますね。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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