テセントリク+アバスチン中にカテーテル治療TACEを行うコツ/Tips

外科医

ブログランキングに参加してます
 ガンちゃん先生が行っている肝臓がんの治療を
 一人でも多くの人に知って頂くために、
 1日1回、下のマ-クをそれぞれクリックお願いします!

  にほんブログ村 病気ブログへ     人気ブログランキングへ   

みなさま、おはようございます
2代目ガンちゃん先生です

気候が急に変わって、風邪の患者さんが増えてるようです
みなさまも、気を付けてくださいね

さて、
いま、肝臓がん
免疫療法の時代に突入しています

よく使われる薬は2種類
テセントリク+アバスチン

イミフィンジ+イジュド
という薬です

最近の治療の流れでは、
テセントリク+アバスチンで、
効果がほどほど
の場合には、

追加の治療として、
カテーテル治療である肝動脈化学塞栓術
TACEを加えるほうが良いのではないか

考えられつつあります

肝動脈化学塞栓術TACEは、
岩本内科では、門脈動脈同時塞栓療法という名で
行われる治療
です

がんが栄養される動脈まで、カテーテルを挿入し、
抗がん剤と塞栓物質を投与する治療方法です

肝動脈化学塞栓術TACEは、直接、がんを壊死させる効果が高いので、
たしかに、免疫療法の効果がほどほどの場合に、
追加でTACEを行い、がんを減らす作戦は理にかなっているのです

ですが、追加でTACEをする際にちょっと問題になることがあります

それは、テセントリク+アバスチンで一定の効果が出ているがんに
TACEを行うのはちょっと難しいという点です

スライド2
テセントリク+アバスチン治療前のCT

通常、がんは、動脈血流を豊富にもらっているので、
造影剤を入れると、くっきりと場所が分かることが多いです

ですが、テセントリク+アバスチンを行いますと、
効果が出ていると、動脈血流の量が極端に減ります

スライド4
テセントリク+アバスチン中のCT画像

これは、効果が出ているので悪い事ではありませんが、
TACEという治療を行う際には、ちょっとやりにくくなる
のです

テセントリク+アバスチンを行ったあとの、血管造影の画像をお示しします

スライド6

肝臓の動脈が造影剤で見えておりますが、
通常では、がんも黒くもやもやと見えてくるはずなのですが、ほとんど分かりません

これはテセントリク+アバスチンの影響で動脈の血流が減ったからです

場所が分からないと、がんの動脈がどれか、同定するのが難しくなってしまいます

岩本内科では、こういう場合には、
マイクロカテーテルからアンギオCTを撮影します

スライド8
スライド9
スライド10
スライド11

アンギオCTを撮影する事で、
がんが血管造影では見えなくても、
CT画像として、場所を同定する事
ができます

この方の場合は、一つのがんが二つの動脈から栄養されていましたので、
丁寧に二本の動脈に対して加療を行いました

門脈動脈同時塞栓療法です。

このようにアンギオCTを使いながら、TACEを行うと、
比較的、確実に治療を遂行する事ができます

スライド12

この方も、
テセントリク+アバスチン投与中のTACEで
腫瘍マーカーを5分の1程度まで下げる事ができ、またテセントリク+アバスチン
を継続しています

テセントリク+アバスチン治療中のカテーテル治療のちょっとしたコツでした

さて、
本日は、北九州で
イミフィンジ+イジュドに関する講演をします

IMG_7573.jpg

話をさせていただく機会があることに感謝です
さて、ガンばりますか

ブログランキングに参加してます
 ガンちゃん先生が行っている肝臓がんの治療を
 一人でも多くの人に知って頂くために、
 1日1回、下のマ-クをそれぞれクリックお願いします!

  にほんブログ村 病気ブログへ     人気ブログランキングへ  
 
肝臓がん、転移性肝がんでお困りの方は、いつでも、どんな状態でも一度、岩本内科医院にお問い合わせください。

Source: ガンちゃん先生奮闘記

コメント

タイトルとURLをコピーしました