2年前から時折訪れる、
得体の知れない感覚――
思い起こせばそれは、
すでに幼少期の頃からはじまっていた
車に乗ったときの
タイヤの音と車体の小刻みな揺れ...
ボートに乗ったときの揺れと
水面の動き...
修学旅行のバスの中の
生徒の声の騒がしさ...
そして、大人になってからも、
“飛行機に乗ったときの、
大きなエンジン音と小刻みな揺れ”に、
子どもの頃に味わった、あの嫌な感覚が蘇った
その後も同じような感覚を何度か味わってきたが
症状が軽かったため、
特に深く意識をすることはなかった
そしてその症状がひどく表れたのは、
今から2年前
あるショッピングセンターでのことだった
3階で商品を見ていた私は、
人が通るたびに起こる、
“小刻みな揺れ”に身体が反応した
ざわざわとした騒音が耳にこびりつき、
暑さと息苦しさでその場にいられないほどの
恐怖感のような感覚を味わうことになる
その後も、
ある家電量販店の2階で同じ状況に陥り、
「あそこに行けば、
また身体に同じ現象が起こる」という不安
そして、
「ほかでも、同じことになりはしないか」
そんな恐怖感を常に抱くことになる
「あの苦しさを、また味わいたくはない」
と...
調べてみると、
『限局性恐怖症』という病気に行きついた
“パニック障害”の一種らしい
が、私が経験した症状とは
少し違っているかもしれない
この2年はあまり強い症状は現れず、
例のショッピングセンターへ行っても、
家電量販店へ行っても何事もなく、安堵していた
実は、一番不安に思っていたことがある
それは、私が23年続けてきた“ボウリング”だ
私が通っているボウリング場は、ビル
そこで僅かでも、“小刻みな揺れ”を体感したら...
「私はもう二度と、ここへは来られなくなる」
そして先週、
とうとう不安に思っていた、“それ”が起こった
隣でわいわい騒いでいた若者の声に、
身体の奥で眠っていた不安と恐怖が目覚めたのだ
そこに加わって、
ボールを投げる「ゴン」という音
そして、わさわさと激しく動き回る姿...
「お願いだから静かにして!!」
そんな叫びを口に出したいほどだった
「今すぐここから逃げ出したい」
そんな感覚にも駆られた
そんなとき、深呼吸しながら、
「冷静に、冷静に」
と、自分に語りかける
そして、ほかのことを考えるようにしてみる
が、そう簡単に、症状は治まってはくれない
そして今週も、
またもやボウリング場で同じことが起こってしまう
騒いでいた若者がいたわけでもない
少人数で、投げていた人ばかりだった
が、ひとの動き、そして話し声、
場内に流れている音楽、ボールの音...
なんでもない些細なひとつひとつが、
大きな塊となって私の身体の圧し掛かる
そして、
「静かにして!!」
「お願いだから動かないで!!」
と、叫びたくなる
その場から逃げ出したくなる――
一度、その発作に襲われると、
胸の苦しさ、呼吸のしづらさ、
そして、ちょっとした刺激があると、
再び発作が表れそうな感覚が、
数十分から数日間続く
気が狂いそうな感覚に陥るため、
「早く薬で楽になりたい」
「注射で眠らせてほしい」
そう願う
「生きているのがつらい」
どこへも行けない
あの感覚を味わいたくない
「もう、ボウリング、できないかもしれない...」
一昨日の発作が、今でも苦しい
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Source: りかこの乳がん体験記
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