捨てられないものは、“想い出”――
と、ダサいことを言いつつ．．．
いや、捨てられないものはたくさんある
まず、写真
別れた夫との結婚写真さえ捨てられず、
実家に放置したままだ
そして、アクセサリーや、
数年着ていない洋服、
使っていない食器
あとは、本．．．
今年4月、
思い切って長い間開いていない本の一部を処分した
そう、“一部”
いや、“極一部”
がん告知を受けた時、
ひとは、まず、何をしようと思うのか――
「がん」
そう言われると、
頭を過ぎるのは、やっぱり“死”
「私は死ぬのか．．．」
「私はいつまで生きられるのだろう」
と、きっとほとんどの人が考えるのだと思う
私の場合は、
「身の周りの整理をしなければ」
そう思った
が、告知直後では、
なかなかそこまで至らないのが現実
それは、病も死も、
まだ受け入れられる状況にはないからだ
今、ここまで生きてきて、
いろいろなことに遭って、
たくさんの人たちを目にしてきて、
やっぱり思うのは、
「ひとは、いつ、どうなるかわからない」
ということ
「だから、少しでも身の周りのことを
きちんとしておかなければ．．．」
と、日々思っているのだが．．．
なかなか手がつけられないのも現実で．．．
ということで、一昨年は洋服を処分し、
今年は書籍
食器も処分の対象なのだが．．．進まない
そんな中、出てきたのは、これ．．．
調理師免許を取ったときに、
勉強したテキスト
もう内容も古い
変わってしまった法律もあるだろう
なので、きっと、もう要らないはず
．．．が、捨てられない
「勉強したなぁ．．．」
そんな思い出が蘇る
働きながらの資格取得
ちょっと大変だった
いや、捨てよう
思い切って――
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Source: りかこの乳がん体験記
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