いつからだろう、
がんが、
“生活習慣病”と言われるようになったのは．．．
「いやいや、これだけ命にかかわる病気で、
これだけつらい治療をして、
“生活習慣病”って．．．」
と、思った
「原因だってはっきりしない。
再発するかもしれない。
不摂生をしていなくてもがんになるのに．．．」
と．．．
が、最近は原因もわかってきている
喫煙や過度な飲酒、塩分の摂りすぎ、
運動不足、バランスの悪い食生活．．．
そう考えると、
“生活習慣病”として位置づけられるのも頷ける
“がん”は、もともと細胞の老化
が、若年性のがんもある
すべてのがんの原因が解明されているわけではないが、
それでもリスクは減らしたい
でき得る限りの予防はしたい
それでも、なるものはなる
そして、しっかり治療をしても、
残念ながら再発するケースも少なくない
近年、再発のメカニズムも解明されつつある
“がん幹細胞”というやつだ
「がんの完治も、夢ではないのか」――
そんな希望も湧いてくる
人間とがんとの戦いは、長い
これだけの年月をかけても、
未だ完全に“治す”ことはできない
治ったかどうかも、
乳がんの場合20年経ってみなければわからない
20年経ったところで、
再発することもあるくらいだ
“がん”といっても、部位は様々
“乳がん”と言っても、
そのがん細胞はそれぞれ
“すべてのがんに効果のある治療”
そんな夢のような治療法が
今後、出てくるのだろうか
たとえば、私のがん細胞は、
明細胞がん（別名：クリアセル）というもので、
乳がんとしては稀ながん細胞らしい
化学療法も放射線治療も効果がないとされている
そんながん細胞でも効果のある治療．．．
がんが、“絶望”という病ではなく、
少しでも希望の持てる病であってほしい
子どもの頃の、
“がんは死の病”という現実
残念ながら、世間では、
未だそのイメージは消えていない
正直、
それは私の中にも少し残っているのは事実だ
人間とがんの闘いは、永遠に続くのだろうか
少なくとも私が生きているうちは、
ノーベル賞もののがん治療は
開発されそうにない――
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Source: りかこの乳がん体験記
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