ちょっと遅めの朝
早く起きるはずが、
休みの日は結局こうなる
身支度を整え、
朝食を済ませ、
まずは洗濯と水回りの掃除
そして昼食を摂り、美容院へ――
気温、29℃
空にはいわし雲が広がっている
そういえば、夜には雨が降ると、
天気予報で言っていたっけ．．．
それを裏づけるように、
数分後には雲が砕ける
うろこ雲だ
刻々と変わってゆく空
確実に雨が降りそうだ
先日、予約していた美容院
「切りたい」「切りたい」と思いながら
なかなか行けず、
伸びに伸びて
すでに手がつけられなくなっていた髪
ようやく12cmほど、バッサリと．．．
昔から、家族ぐるみでお世話になっている、
美容院の先生
母と私ががんになったときは、
泣かせてしまったっけ．．．
そんな先生との今日の会話は、“料理”
私の母は、
決して“料理が上手”とは言えないひとだった
父も、母が作る料理より
私が作ったものの方が
おいしいと思っていたようだ
．．．と、そんな話で盛り上がっていた
そして突然、
「そういえば．．．」と、先生が切り出した
「そういえばお母さん、前に、
“りか、けっこう料理上手なんだよね～”って
言ってたよ」
コロッケを作ったときも、
「へぇー、
“コロッケ”って家て作れるんだ．．．」と、
感心しながら食べていた母
薄い衣のカリカリの天ぷらを揚げたときも、
驚いていた母
（母が作ると中身がわからない、
“フリッター”のようだった）
腰の曲がっていない、
まっすぐなエビフライを作ったときも、
かぼちゃをぽこぽこに炊いたときも、
感動していた母
同じお米を同じ炊飯器で焚いても、
なぜか母と私の研いだものでは
食感や味が違った
が、実際、
母がそんなふうに思っていたなんて．．．
母が亡くなって、7年
今さらそんなことを知る
先生の話を聞いて、
不覚にも涙ぐみそうになる
そんな今日の夕飯は、
久し振りの焼き肉屋
“良質なたんぱく質”の補給である
〆に必ず注文するのは．．．
“ベリーのパフェ”
おいしいと、
しあわせな気持ちになれるから一石二鳥．．．
いや、もっと得がありそうだ
帰り道
西の空
夕焼けの四段活用
一日の終わり
美しい空
そして、予報通りの雨――
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Source: りかこの乳がん体験記
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