古いスポーツ理論の支配する日本

体育会的な封建的制度がガンですね。

物事にWhyが無い。

 ある日、練習の前のウォーミングアップで「軽いランニングをしよう」と私が提案すると、選手側から「なぜランニングをやるんだ?」という反発があって。「身体に疲労が溜まるから、いいパフォーマンスを発揮できなくなる。ランニングをするなら、その理由を教えてくれ」と怒ってしまいました。

 ――吉原さんは、それにどう答えたんですか?

吉原:身体を温めること、心拍数を上げること、可動域を広げるために走るんだ、と答えました。

――正当な理由のように感じますが……。

吉原:すると選手たちは、「それなら、スキップ動作やチューブトレーニングでも血流がよくなって身体が温まるし、長い距離を走る必要がないよね」と。それまでの常識が覆り、目から鱗が落ちました。

  確かにその通りで、ランニングをしなくても十分にウォーミングアップができることに気づかされたんです。先入観や固定概念がいかに選手にとってマイナスになるか、パフォーマンスを上げるには「Why」を明確に!と痛感しました。

――思い返してみると、MLBの選手が長距離のランニングをしているイメージはないですね。

吉原:MLBで長く活躍するダルビッシュ有投手も、野球に関しては過度の走り込みは必要ない、走り過ぎると野球に必要な筋肉が削り取られる、といった旨の発言をしていましたね。私の知る限りでは、彼もウォーミングアップでは、軽く動いたあとにはチューブを使っていたと思います。大谷翔平選手も同じようなウォーミングアップをしていますし、重量加減球(ウェイテッドボール)を使って投げている姿も目にしますよね。

――アメリカでランニング以外のトレーニングでも違いがありましたか?

吉原:ストレッチも重視されておらず、「ストレッチのやりすぎによってパワーが弱くなるのではないか」とも考えられていました。硬い筋肉のほうがパワーが出るからという理由だそうです。実際に身体が硬く、あぐらで座れない選手が多かったです。

 これもウォーミングアップと同じで、ストレッチをする理由は固まった筋肉を緩めて血流をよくし、疲労回復を促すことですが、軽いエクササイズ(ウォーキングやチューブなど)のほうが血流をよくすることができるので、ストレッチよりも効果的なんです。

 日本では「柔軟性があるほうがケガのリスクが低くなる」と言われてきましたが、アメリカではケガの予防とパフォーマンスの向上は同一線上にあり、柔軟性については特に何も言われませんでした。


ケガを予防するために、身体をコントロールできる能力が重視されていましたね。その能力が高まると、身体の異変に気づく感覚が鋭くなる。そんな時は練習をしないで、ケアに重点を置けるようになります。

柔軟性が高いからケガにし難いという訳ではない。

身体の硬い柔らかい(関節の稼働域)ではなく、、

身体意識が高いかどうかというのがケガを防ぐわけです。

――MLBでは個性的なフォームで投げる投手が多いですが、それも自分の身体の動かし方をわかっているからできることなのでしょうか。

吉原:そうですね。投球フォームはさまざまですが、投手は基本的にリラックスした状態から投げ始めます。日本では「リラックス=力を抜くこと」と考えられていますが、アメリカでは「リラックス=力を入れないこと」という考え方になります。

 この意味合いの違いは大きいと思います。「力を抜く」ということは、力が入っている状態が前提にあって、そこから力を抜いていくということ。

アメリカでのリラックスは、「そもそも力が入っていない状態」が普通なので、必要な一瞬に力を入れるだけ。

MLBの選手が、瞬発力を発揮する瞬間だけガッと力を入れ、身体を連動させる能力が高いのもそのためだと思います。

バッティングでも、、

日本人は静かに静止して待つスタイルが多いのに対して、、

MLBでは小刻みにバットを揺らしている例が多い、、

雰囲気は日本人選手がリラックスして待っていて、、

MLBではイライラ振っているように見えますが、、、

その内実は逆だったと思いますね。

ピッチャーの投球後の動作も、、

投球後、きちんと身体が安定的に残る日本人と、、

投げた後一回転や倒れそうなスタイルになるMLB、、、

日本人は、、

今の剣道や武道みたいな「残心」のスタイルで、、、

MLBは戦国時代の斬り合いのスタイル、一番実戦的な本来の武術の方法だと言えます。

ある意味、、、

日本の様式美として伝統した武士道・武道というものに、、

外来した「スポーツ」は、、

「体育会」という封建的支配体制の「型」を至上とする、、

様式美権威フォーム主義になり、、

スポーツから乖離して、、

「体育」となったんでしょうね。

だから「みな同じフォーム」の金太郎アメ選手が増えた、、

高野連の高校野球とか、その最たる「成れの果て」モノです。

Whyで問い直すことが、、、

「硬直した体育」と化したスポーツを取り戻す鍵です。

取り敢えずこの辺で。
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Source: 身体軸ラボ シーズン2

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