泣きながらの初受診。

その他

ツカツカツカ...

一番前の席に陣取った私のほうに、
マスク越しでもわかるほどの笑顔で
小走りで近寄ってくる看護師さん

「こんばんは。
 (私のこと)覚えてる?」――

きのうの、『がん市民公開講座』

2025/03/14 『がん市民公開講座』 ①

この看護師さんに最後に会ってから、
もう何年経つだろう

『がんサロン』開設当初、
何度か来てくれていたが
それ以来だろうか

忘れるはずもない

私がほかのクリニックで
「乳がん」と診断され、
紹介状片手に
泣きながら歩いてこの病院に来た

化粧はボロボロ、
涙でぐちゃぐちゃな顔で
1階の紹介者受付で受付を済ませたあと、
2階の外科へ行くよう促され、
そのとき外科の受付にいたのが彼女だ

お昼の12時を過ぎていたにも関わらず、
「診てくれる」と言った当時の主治医

その主治医の横で、
私の乳がん発覚までの経緯を
メモを取りながら
真剣に聞いてくれていた彼女

4週間に一度、
デポ注射の治療にも通っていた

CTや骨シンチの検査の予約も
彼女が入れてくれたことも何度もある

乳がんの手術から
何年経った頃だっただろう

私のほうが彼女に聞いたことがある

「私が初めて外科外来に来たときのこと
 覚えてますか?」

と...

「もちろん覚えてるよ」

「え? 覚えているんですか?
 私、泣きながら来たから、
 顔ぐちゃぐちゃだったでしょ」

「うん、美しかったよ」

と、冗談交じりで話したことがあった

外来では
いろいろ話を聞いてもらったこともあった

『がんサロン』でも
悩みを聞いてもらった

私が彼女のこと、忘れるはずがない

それどころか、
もう何年も会っていないのに...

何百人もの患者を看ているだろうに、
私のことを覚えてくれていた...

しかも、
わざわざこっちまで来てくれて
声をかけてくれるなんて...

私が隣の隣町で
初めて乳がん体験の講演をしたときも、
遠いにも関わらず見に来てくれた

「子どもの学校の行事があるから
 行けない」

そう言っていたのに、来てくれた

そんな優しい看護師さんなのだ

もちろん、多くの患者さんから
とっても信頼され慕われている

「こんばんは。
 (私のこと)覚えてる?」

「もちろん、覚えてますよ」

「どう? 元気そう?」

「...まぁ。
 まさかここ(講座会場)にいるとは
 思っていなかった」

「そう、これ、私が企画したの。
 最後、たくさん質問してね」

  このような講座の最後には、
  大抵、質疑応答の時間が
  設けられている

「患者さんが元気になってくれたら、
 こっちも嬉しい」

昔、そう言っていた彼女

泣きながら初めて会った日...

治療の副作用で、
笑顔も少なく元気がなかった数年間...

そんな私の姿をずっと見ていた彼女

今、こうして
元気になった姿を見せられること...

それはきっと、
彼女にとっても嬉しいことなのかもしれない

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Source: りかこの乳がん体験記

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