「“眠剤”、まだありますか?」
「なに??」
「“眠、剤”、ま、だ、あ、り、ま、す、か?」
「ああ、お腹の薬ならまだあるよ」
「“お腹の薬”じゃなくて、“眠剤”。
“夜、眠れる、く・す・り”」
そんな会話が病院の待合室に響く
少し耳が遠くなったおばあちゃんに質問していたのは、
若い看護師さん
私が乳がん告知を受けた日の、
ある院内でのひとコマだ
今でこそ私も、“眠剤”と聞いて、
それが何であるかはわかる
が、その当時は、
「そういえば“眠剤”って、
“睡眠導入剤”のことだったっけ...」
くらいの知識しかなかった
それは、おばあちゃんには通じないのかもしれない
病院に行くと、一般人である患者に
わからない言葉を使われることはあることだ
医師や看護師の間では
日常的に交わされている言葉
それはあまりにも“当たり前”の言葉すぎて、
きっと、「患者に通じない」とは、
微塵も思わないのだろう
私も乳がんになったとき、
そんな経験をしたことがある
それは検査の日のこと
採血やらCTやら骨シンチやら、
あちこち検査に回らなければならない
その時、ある検査受付で、
「“基本票”ありますか?」
と、聞かれたことがある
『“基本票”? “基本票”ってなんだ??』
通院時、外科外来で受付を済ませると、
まず受け取るのが、
A4サイズの個人情報満載の1枚の用紙
そこには、
○名前
○生年月日
○年齢(月単位)
○健康保険証の種類
...などなどとともに、
その日受ける検査内容も記されている
それが、“外来基本票”というものらしい
その“基本票”を持って、
あちこち検査へ回るのだ
“A4サイズ”ということで、
バッグにも入らず、
持って歩くのが意外と大変なのだ
トイレに行くときは特に...
もう少し小さくできるのであれば、
ありがたいのだが...
そんなこんなで、
未だに、“眠剤”という言葉を聞くと、
あのときのおばあちゃんと若い看護師さんの会話を
思い出すのである――
1日1回、応援のクリックお願いします
日々の励みになります
↓ 両方押していただけると嬉しいです ↓
人気ブログランキング にほんブログ村
★しこり発見から治療までの経緯は⇒こちら
★さらに詳しい経緯を更新中⇒≪私の記録≫から
Source: りかこの乳がん体験記
コメント