大腸がんに対する肝動注化学療法・・臨床試験。

外科医

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みなさん、こんばんは
2代目ガンちゃん先生です

岩本内科には、
前医で抗がん剤が効かなくなったと言われて、
来院される進行がんの患者さまが
数多く来られます

肝臓がんだけでなく、
他の癌の転移性肝がんの方もよく来られます

たとえば、
この方も、
前医で全身化学療法による治療が難しくなった
大腸がんの肝転移の患者さま

スライド3

前医からの診療情報提供書には、
大腸がんにおいては、
肝動注化学療法はこれまでの臨床試験で、
全身化学療法より優れているという結果は出ていないと
思いますので、
動注はしない方が良いのではないか
・・という
事が書かれていました

たしかに、
以前の臨床試験で
大腸がんに対して、
全身化学療法と肝動注化学療法の効果の比較が行われ、
肝動注化学療法は全身化学療法と変わらない程度の
治療成績であったという過去があります

その影響で、大腸がんに対して
あまり肝動注化学療法が行われなくなってしまいました

この結果は事実なので、
もちろん重要な結果なのですが・・・

だから、肝動注化学療法が駄目であるという結果には
ならないと私は思っています

なぜなら、

一つ目の理由は
この臨床試験は、初めて抗がん剤治療を行う人に行われた試験であって、
全身化学療法の手立てが無い人を対象とした臨床試験ではありません

全身化学療法の手立てが無い中でも、肝動注化学療法が有効かどうかの
大規模な試験はまだ行われていないので、
有効な可能性も十分あるのです

実際に、岩本内科では
全身の抗がん剤治療が効かなくなって、
肝動注化学療法を行った方で、効果が出ている人が多くおられます

二つ目の理由は
臨床試験というのは、その治療を受けた全体の
命を延ばしたかとか癌が大きくならなかったかとかを指標として、
有効かどうかを決めています

患者さま個人個人の結果ではなく、全体なのです

全体だと何が起こるかというと、
一部の患者さまたちにはとっても治療効果があって、長生きしていたとしても、
全体の患者群でみると、長生きできてない場合には、有効な治療ではないと
されてしまう可能性があるのです

治療を受けるのは患者さま一人一人ですので、
効果が出たら、長生きするなら、それも有効な治療方法な筈
です

でも、臨床試験ではそれは有効ではないので、
良い治療とはみなされません

これが臨床試験の根本的な問題なのです

こういう問題が隠れているのですが、
多くの癌治療に携わる医師が、
臨床試験の結果が全てと思っておられる方が多いのです

私自身も、臨床試験の結果はとても大切にしています。

ですが、今の臨床試験にも評価されていない穴があるという事は
しっておく必要があると思います

でも、こういう教育は今の医学教育にはあまりなされません
ですので、ガイドラインのみに準じた考えを持つ医師ばかりになってしまいます
(ガイドラインを否定する訳ではまったくありませんのでご注意を)

何にせよ、この方は、他の治療手段は乏しいので、
カテーテルを留置し、
肝動注化学療法を早速、行いました

スライド2
スライド4

あきらめずに、効果を期待します!

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Source: ガンちゃん先生奮闘記

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